ある日のなんでもない出来事

大学受験を控えて、本当に大変そうなムスメ。

これまで、部活や学校生活を思い切り楽しんできたのだから
確かに遅すぎるスタートなのかも知れない。

自分でも焦りと睡眠不足の心を持て余しているようで、見ていてもかわいそうになる。

ムスメが勉強しながら聞き耳を立てているのがわかる。
自分の悪口でも言われると思っているのか・・

私は、今は悔しくて面と向かっては言いたくない言葉を、電話の相手に言いながら、本当はムスメに
背中越しに伝ええました。   

「本当に、見ていて頭が下がるよね、よく頑張っていると思う、何だか逞しいね
あんなに小さかったのにね・・・・。  私は大学受験とか関係ない人生を選んで生きてきたでしょ?

もちろん違う意味の努力や苦しみは沢山したけれど・・、自分の体験できなかった人生を、見せてもらっているようで、なんだか有り難い気持ちだよ。

見ていてまぶしいような誇らしいような気持ちになるよ。

ただね、それ以上に体のことが心配になる、良い学校に入ることよりも、健康でいて欲しい。
それが私の本音なんだよね。 だから、さっきも、倒れるようにソファーで眠ってしまったから、
せめて少しだけでも休まるように・・と、ティッシュにハーブオイルをたらして、鼻先においてみたりしてる。」

すると・・・電話中の私の背中や肩ををトントン叩くムスメの手・・・
と思ったら、足でしたが・・・・後ろのソファーにすわり、本を読みながら、器用に足でマッサージしてくれているのです。 
 知らん顔しながら・・・・。

悔しいから、お互いに何も言いませんが。

ごめんね、ありがとう、大好きだよ。  トントン トントン・・・

悔しいから、その足をくすぐったりしながら、言葉にならない仲直りをしました。


ある日の  なんでもない出来事でした。

けれど、生きていることが、愛しく思える瞬間でした。



まさに、険悪な空気の中、一本の電話が・・
同じ学校のママ仲間。 やはり受験生の子供との関係に悩んでいる。

そんなある日、「体を壊してまで勉強するのはおかしい、もう寝なさい」と言う私に
「ママは受験をしたことがないのだから、私の気持ちはわからない!学歴の関係ない仕事だし、
どんなに大変か、わからないとおもう!」 と涙目で反論

確かにそうだが、私には私の苦しみがあったのだし、形は違うが精一杯生きてきたわけで・・

「背中に出身校と成績ぶら下げて生きるわけじゃないのだから、人として学んでくれた方が
ママは嬉しいんだけど」 と、悔しさで引き下がれない愚かな私が丸出しになりました。

「今、それを言う??、人が頑張ってるのにさ!」  と、お互いに一歩も引けない気持ちに
なりました。  こんな時、賢い母なら、もう少し違う対処法があるのでしょうね。